
初夏から夏にかけて花が咲く花木「百日紅」(さるすべり)。
皆さん一度は名前を聞いたことがあるのではないでしょうか?
でも、実際どんな花なのか知らない人も多いと思います。
ここでは、百日紅(さるすべり)とはどんな花なのか、
そして気になる名前の由来は何なのかについて
ご紹介させて頂きます。(^^)
育て方もご紹介いたしますので、気に入られた方は
ぜひ育ててみてはいかがでしょうか?
百日紅(さるすべり)とはどんな花なの?
百日紅(さるすべり)は、中国が原産の花木です。
1708年に作られた本「大和本草」に掲載されているので、
日本にわたってきたのはそれより前だとされています。
百日紅は、夏から秋にかけて白やピンク、紅色、紅紫色の
花を咲かせます。
この花木は、うどんこ病にかかりやすいのですが、
この点をのぞいたら比較的強く栽培しやすい花木です。
庭木として栽培されるほか、公園などにも植えられています。
木の高さが低い品種は鉢植えでも楽しめますので、
庭がない場合でも花木が楽しめますよ。(^^)
百日紅(さるすべり)にはどんな種類があるの?
百日紅には以下のような種類の花木があります。
[icon image="check3-r"]シマサルスベリ
木の皮の色は赤褐色で白い花が咲きます。
寒さに強い品種で、タイワンサルスベリともよばれています。
[icon image="check3-r"]ヤクシマサルスベリ
屋久島原産の花木で、シマサルスベリと
同じく白い花が咲きます。うどんこ病に強く、
アカハダサルスベリともよばれています。
[icon image="check3-r"]オオバナサルスベリ
ジャワザクラともよばれているこの花木は、
直径7センチほどの赤紫色または白色の大きな花が咲くのが
特徴です。
[icon image="check3-r"]ムラサキサルスベリ
シマサルスベリの雑種であると
言われているこの花木は、淡い紫色か鈍い白色の花を咲かせます。
花木の高さは3~5メートルほどとあまり高くなりません。
園芸を楽しむ方向けの花木の低いタイプのパープル・クイーンや
サマー&サマーという品種もあります。
また、種をまくと1年以内に花が咲く花木の低いタイプの
アスカという品種もあります。
さらに、うどんこ病に強い品種であるヤクシマサルスベリを
掛け合わせた品種である、紅色の花が咲くべタスカローラや
白色の花が咲くナチェという品種もあります。(^o^)/
百日紅(さるすべり)の名前の由来はなに?
百日紅(さるすべり)は木の皮が滑らかなため、
木登りが上手なサルであっても滑って登りにくいことから
その名前の由来です。
漢字表記の「百日紅」は中国での名前で、
長い期間にわたり花が咲き続くことがその名前の由来となっています。
百日紅(さるすべり)の育て方は?
百日紅(さるすべり)の育て方は以下の通りです。
- 植えつけ
水はけのよい土を選び、日当たりのよい場所で生育させます。
植えつけは、10月から11月、または3月から4月に行います。
根鉢の2倍の深さと幅の穴を掘り、掘った土に三分の一ほど
腐葉土を混ぜて植えつけます。植えつけたら水をたっぷりと
やり、棒などでつついて根っこと土をなじませます。
若いうちは支柱をたてて支えます。
- 水やり
水やりは基本しなくてもいいのですが、夏など
土が乾燥する時期は朝もしくは夕方にたっぷりと水をやります。
- 肥料
12月から1月に寒肥として、粒状肥料を1㎡あたり150g、
花木の株の周りの土にばらまきます。
- 剪定
剪定は、2月から3月中ごろに行います。
まず、樹の内側の枝や混みすぎた枝、上方向に伸びている枝を
元から切り、花木の株の内側のほうにも日光が当たるようにすると、
株全体が花を咲かせやすくなります。
植えている場所の広さの関係で、小さくしたいときは
毎年同じ大きさになるように枝を切ります。
百日紅(さるすべり)はよく目が出るのですが、
太い枝を切ると、その年の花は咲きにくくなります。
※春から夏にかけては葉やつぼみが粉を振ったように白くなる
うどんこ病が発生しやすくなります。
うどんこ病が発生した場合は、殺虫殺菌剤をまき、さらに枝を剪定して、
風通しを良くするとうどんこ病の発生を抑制することができます。
また、枝や葉柄に白い網状のサルスベリフクロカイガラがつくことがあるので、
発生する前に殺虫殺菌剤をまきましょう。
さらに、春の新芽にアブラムシがつくことがあるので、
その場合も殺虫剤をまきましょう。
上記でも述べたとおり、百日紅は大きく育つ品種や鉢植えでも
生育可能な品種があるので、百日紅を育ててみたいとお考えの方は
ご家庭の園芸スペースに合わせた品種を選び生育させてみては
いかがでしょうか?